ナスダック、独歩高の様相で史上最高値更新目前ですから、悪戯に上値を限るような「天に唾吐く」事は出来ませんが、目先の展開ではいつ調整が起こってもおかしくないと考えます。
アメリカ市場について、6月4日No.391が直近のレポートになりますが、そこではナスダック市場について「13,925p~13,952pを超えない限りにおいて、13,320p~13,180pを試したがるのではないか」としました。が、現実は13,952pを超えて、史上最高値にあと一歩という水準、14,196pまでの上昇を示現しました。
さて、近視眼的な現在位置を語る前にまずは大局観、この市場は現在、「より大きな波(サイクルⅢ波)」の最終局面に位置していると考えます(No.391参照)。無論、今後も更なるエクステンション(波の延長)を否定はしませんが、より大きな視点では重大な局面に差し掛かりつつあることを知り置きます。
昨年3月23日6,631p以来についてⅢ波中⑤波、昨年9月21日10,519p以来は⑤波中(5)波が進行中が現行カウント。
3月5日12,397p以来について、(5)波中5波がスタートしていると見受けられ、それはもはや「4月29日14,211pにて完了している可能性」を同居している事を知り置きます。なお、この可能性は14,211pを超える事で消去ポイント、それは現行カウント(まだ、5波は続いているよ)を支持する証左となります。
★これらを踏まえた上で眼前の調整がこのまま14,014pを割り込み、それが13,965pをも割り込むと調整機運の台頭、それは.b波中b波による調整スタートを暗示するサインと考えます。
★その反面でこのまま14,196pをブレイク、それが14,211pをも上抜くと14,277pが強くかつ重要なレジスタンス。反落の可能性を同居するこの価格をそれでも上抜くと、恐らくは14,313pを試すと考えます。なおこの価格はクリティカル、上抜く事で上げ足を速める可能性。
さて、下がると「どうなる?」の主役になるNY-Dow・・・逆説的に言えば下げなければ、またその下げが大きくなければ・・・世の万人に「安心の株価指数」と認識されて久しいわけですが、下げてきました(笑)。ただしこの動きについてはNo.391にて予見されおり、これは眼前の急落について「特別な理由」を探す必要が乏しい事を暗示しているとも受け取れます。
★現時点の安値$33,271は仮想ⅲ波の38.2%押し($33,091)の近似値、この先では「限られたリバウンド」はいつ生じてもおかしくないと考えます。ただし6月1日$34,849以来の仮想c波はⅰ波~ⅴ波により構築される事が予見され、従いこの下落は今暫く継続する可能性が高いと考えます(シナリオ.1)。
★その反面で確率を別としてこのまま反転が生じ、それが$34,246を力強く上抜き、更に$34,395をも上抜くならばシナリオ.2、alt1またはalt.2を考慮。
★さて近視眼的な話もさることながら、ナスダックは昨年3月23日6,631p以来、この1年強にて上昇率は最大で114.3%、NY-Dowは92.6%。無論、その上昇は今だ継続中を前提とするカウントですが、昨年3月以来の上昇はそれぞれ、大きな規模の波の最終局面である可能性を引き続き、念頭に置くべきと考えます。
昨年3月?・・・225先物、そう言えば最近は顕微鏡ばかり覗いていますが、これもその上昇率は15,860円~30,720円ですから93.6%。まだ「もう少し、先の話」ではありましょうが、そう遠くない将来、この上昇が何であるかについて、知る必要が出てくるとは考えます。さて、お後は次回の講釈に・・・(笑)。
(長浜-株式寅さん)