世の中には何やら「SQ」というものがありまして、市場ではその度、話題になるもの。今は・・・昔ほどではないのかも知れませんが、それでも「SQ」、それは「Super Quiz」の略、皆で明日の日経平均採用の225銘柄、その寄り付きの価格を当てるクイズ。いや、ウソです、ハイ(笑)。あながち間違いでもありませんが、「SQ=Special Quotation(特別清算指数)」と呼ばれるそれは第二金曜日、日経平均採用銘柄が全て寄り付いた時点、その寄り付き価格から算出される日経平均価格を「SQ値」とし、その前日に最終売買日を迎えた限月の先物及びオプションは、その価格との差金決済がなされます。
その昔、先物は3月、6月、9月、12月といった具合に、3か月ごとの限月しかありませんでしたが、対して225オプションは毎月の限月がありました。「先物も毎月の限月、あった方が便がイイなー」といった業者さんの視点から、いつのまにか先物も毎月の限月が上場するようになりましたが・・・実質的には3か月ごとの「中心限月」と呼ばれる限月の売買で事足ります。今回は本日15:15時点で2021年6月物が最終売買日を迎えましたから、コレが明日に算出される「SQ値」で差金決済される事になります。これがまた便利で・・・業者さん達の数千億円というポジション、これを反対売買する必要なく精算できる事は、この上ないメリットという事ですね。
そもそも論として「何故にこんなものが・・・」ですとか、「一体、これは何をやっているんだろう」といったような疑問に感じる方も少なからずいらっしゃるだろうとは感じますが、結論から言えば「気にしない」が良いかと。いや、勿論、自分がそれに関わるプレイヤー・・・いわゆる「業者さん」という立場であれば話は別ですが、個人投資家の立場から言えば実質、「そんなのカンケーねー」くらいが丁度良いはず。
確かに相場の波乱要因として挙げれば、そこには一理あり、SQ間近の乱高下などを「SQ絡みの売り(買い)仕掛けが・・・」ですとか、「魔の水曜日だから・・・」ですとか、それを居酒屋で解説をすれば俄か専門家の一丁上がりとはなりますが・・・それが自分の利益に繋がるか?と言えば実はそうでもなくて。「今晩のナンチャラ統計が・・・」と、海の向こうの大国の雇用者数を予想して、それで結局、儲からないのと同様で(笑)。ただし業者さんからしてみれば、そりゃ、もう、この上ない大イベント、「SQ値」によって天国と地獄という事もありますから、それを有利にするためにはその直前に「追い込み漁」もするわけです。確かに存在する「その様」を見て邪念に駆られるよりは、ありのままの事実を見た方が、楽で良いという事・・・ですか(笑)。
Outlook・・・ⅴ波中b波完了~c波スタートと考える。
注目日・・・6月14日、15日、23日
前述の「SQ」により、先物価格は多くの場合、配当分の価格落ちに見舞われますので、チャートの連続性を疑う方がいらっしゃいます。が、20年以上、それを全く考慮せずに単純な繋ぎ足でチャート分析を行って、全く不都合なく分析ができ、かつ現物の日経平均とそのカウントを最終的に同じくしますからご心配なく。
★さてそれでも・・・ザラ場にもう少し解り易く伸びてくれていたら、それは28,760円以来の小勢5波動構成を明確にしてくれていれば、今後のリーディングは少し楽になったかも知れません。しかしそうではなく、28,760円~28,020円は現時点、3波動構成の印象。勿論、「ワンツーワンツーカウント」にて明日、急騰する可能性を全く否定しませんが、現時点では少々「厄介な上げ方(ダブルジグザグ等)」を想定したのがシナリオ.1。
★シナリオ.2はⅳ波トライアングルですが、対応するⅱ波がエクスパンディッドフラット(複雑系)を描いた事から、ココでⅳ波も複雑系を描く可能性は高くないと考えます。
★シナリオ.3は厄介、もはやココから28,710円を割り込み、更なる下値トライがあるとした場合、それを何と理解するかについてはかなりの数があります。今、ココで一つ一つを解説する事に多くの意味はありませんから、今日はalt.count.3として「(5)波ダイアゴナルトライアングル」を挙げてみました、ご参考まで。
★さて目先、28,840円安値から急伸、29,040円を付けているようです。目先、29,000円、28,980円~28,960円、そして28,940円が強くかつ重要なサポート。下限を守る限りにおいて上値指向を継続。
★ワタクシ個人的には・・・29,040円現時点、ココから前提であれば28,960円ロスにて980円、買えたら買うよに一票ですか(笑)。