225先物 エリオット波動分析No.254(01/24-15:25)

「波が乱れる」と書いて波乱・・・別段、下げるという意味合いではありませんが動く分、これが収益化のチャンスでもあり、ピンチでもあり・・・好きでもアリ、嫌いでもアリ。

 「上がったり、上がったり」、「下がったり、下がったり」は儲け易い、「上がったり、下がったり」は儲け辛い?今日はちょっと、与太話(笑)。

 エリオット波動(相場)をやっていて、最も嫌気が差すのがカウントの複数の並走だと思います。別段、これは普通の事でもあり、いわば「それはずっと、それは常に」とも換言できるわけですが、時にその各カウントについてその優劣が付けられない時、そしてその答えが出るまでにある程度の時間を要する時、これでたいがいの方は「エリオットなんて・・・」という話になりますね、ワタクシも同感です(笑)。

 1992年、当時、ワタクシは証券会社の支店で営業職をしていたわけですが、そこでエリオット波動を初めて知りました。本社からの「株は上がる」という大本営発表に辟易としていた時代でしたから、支店に送られてきたそのFAXレポートは最初、皆に軽んじられていましたね。それが・・・半年後にその天井までをピタリと当てるわけです、これが。まぁまぁ、その時の支店中の賛辞の嵐と言ったら・・・。それまでの「株は、割安こそ正しい」としていた者達にとって、見た事のない「無敵の魔法の水晶玉」が生まれた瞬間でした。あっ・・・当時の割り安株とは、PER50倍以下の株をそう言っていましたよ(笑)。

 毎日、夕方の17:30~19:00の間くらいに各支店に送られてくるそのFAXは最初、支店長と課長が「フン、フン」と言いながら見ては、「よぉ~し!ココからは押し目買い一本だぁ~!」と支店中に発破をかけていましたね。そのうち、エリオット波動のレポートを「前場が終わった時点でも出せないか?」と、結構な無理難題を吹っかけていたのを覚えています(笑)。

 当時はたいがい、電話の向こうの主は「奥さん!」か「社長!」で、「社長、エリオット波動というのがあってですね、これによるとこの押し目は買いなんです、投信、買っときましょう」とやってましたねー。まるで全ては自分の手柄・・・。当時の相場は1992年11月に14,270円を付けてボトム、1993年5月に21,260円の戻り高値を付けます。その過程では軽んじながらも、それを「見て」から信じ込んでハマる・・・そして絶対的な信頼を寄せて、結果、一度、裏切られるお決まりのパターン。その後はご想像の通り、押し目というにはあんまりの急落が訪れます(笑)。

 もはや記憶の彼方ですが、当時は「総合経済対策」というものがありまして、それに加えて1955年以来続いた自民党一本の「55年体制」と呼ばれた政権の交代も起こります。後に、これらの材料出尽くしで下げたと説明されていましたが・・・どうだか。何れにしても彼らが口にする言葉はお決まりの「話が違う!」というヤツで・・・夕方に来るFAXはもはや、ワタクシ以外に見る人がいなくなりました。

 当然ながらそのFAXレポートには「alt.count」として、眼前の急落シナリオについても予め、語られていましたし、当時の私にとっても「それは困る!」という事には違いありませんでしたが、それよりはこの先、どうなってしまうんだ?という疑問解消の欲求の方が遥かに強かったのを覚えています。

 あれほど「凄い!凄い!」とやっていた人々が、蜘蛛の子を散らすとはこの事で、辛辣な捨て台詞を残して去っていく様は少しだけ不思議に思えましたが・・・「まぁ、気持ちは解る」といったところでしたか。しかし、かといってPER50倍以下が割安だとして、それを定規に株を買って死ぬほどヤラレていたわけですから、もはや戻る家もなし(笑)。

さて、「思い込んだら試練の道を・・・」と巨人の星ヨロシク、一つの道に命を懸ける・・・は、ある意味で美談ではありますが、高校野球ではありませんから「その過程が大事」だなんて言えないのが相場。どうあれ、生き残らねばなりませんし、結果としてトータルで儲けないといけませんから、その「思い込み」の加減が大事。

 思い込まなければ張れないわけですから、それを否定する事は断じてありませんが、どこで思い込むか?その選択が大事とも換言できるでしょうか。常に思い込んだ方が、楽と言えば楽なわけですが・・・それは「自分の都合」とも言えるかも知れませんね。更にそこには必ず我慢の限界を付けておかないと・・・逆に行った際、後から「話が違う!」となりますね。

 まっ、ゆーて、何も始まらないのですが・・・こうやって人はエリオットから離れて行くという過程は、30年前も今も変わらないという事ですね、ちゃぶ台返し・・・(笑)。

Outlook・・・5波2波進行中と考える。
注目日・・・1月26日27日2月2日3日

 現状について、基本的には見極め優先とせざるを得ない状況と考えます。1月18日28,080円~1月21日28,840円は現時点、3波動構成とも5波動構成とも読める波形、前者であればalt.2(4波トライアングル)とalt.3(ⅳ波フラット)を念頭、後者であればプリファーカウントとalt.1(2波完了)と考えます。

 目先の展開では28,660円~28,670円、そして28,730円~28,750円がそれぞれ強くかつ重要なレジスタンス、これらに上値を抑えられる限りにおいて、再下落の可能性を同居すると考えます。
 仮にそれ(再下落)がその先に、28,640円を戻り高値として28,480円を力強く割り込む、あるいは28,440円をも割り込むとそれは先々、28,260円~28,240円を試す暗示、留意を。

 その反面でこのまま28,670円を力強くブレイクする、あるいは28,750円をも超えるならばシナリオ.2(alt.1)を考慮、5波3波による一時的な急伸が生じる可能性を知り置きます。

 「現在」はなかなか思い込めない局面、それは結果としてどちらに動いていても、後から「あー、やっぱり」との思いを強く感じさせます。それは「取り損なった」との思いに形を変えて、「何故、買わなかった(売らなかった)」と無意識に思わせるもの。
 平たく言えば「後悔」、それはその後のトレードをおかしくさせたりします。「これは自分に取れない100円」と割り切っちゃう・・・言うは易しですか。だからワタクシ、上がったり、下がったりは・・・嫌いなんです(笑)。

(長浜-株式寅さん)

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