金先物(長期&短期)エリオット波動分析&与太話No.1,164(2023/11/22-21:37)

 「青い目」は全人口の8%~10%、天然の「金髪」は1.7%~2%・・・今やカラーコンタクトや染髪などで身近にそう珍しくないとの印象があるものの、それは皆が好む(価値を見出す)からこそ。

 人は希少なものに価値を見出す性質を持ち合わせているようで、「金」も同様?。今や半導体を始めとして、精密機器に欠かせない貴金属という後付け的な価値を指摘されますが、実際、インドの装飾としての需要が一番高い比率なんて話ですから、それもどうだか。
 かと言って、希少だから価値を保ち続けるのか?とすれば、それもそれで違うような。実際、20世紀は最後の約20年間、一貫して下げ続けていましたし(笑)。
 
 一方では安全資産の代名詞的な扱いを受けますが、1982年に4,000円を突破した金は、イラクのクウェート侵攻に端を発した湾岸戦争やロシア通貨危機を含めて1999年まで一貫して下げましたから、何処のどんな危機が金を買わせるのか、今一つ、判然としません。

 もっとも最近は世界の各地域で小さくない戦争状態が起きていますから、これと結びつける解説もあるようですが・・・それはある意味で、昨今のドル高(円安)を日米の金利差で説明している理屈と同様、過去の矛盾を無視したご都合主義的な説明とも。

 本当にそれが理由であるなら、世界同時多発テロ~アフガン戦争当時に現在と似た暴騰をしなくては、理屈に合わないような・・・。日米の金利差で現在の為替水準だという話なら、もはやそれは2000年代初頭(日本の超低金利時代)から円安にならないとおかしいのでは?という単純な理屈(笑)。

 「クリスマス商戦で年末は高い!」、「配当取りで年度末は買われる!」には毎年騙されるとは言わないまでも、少なからずそうでない年も普通にあるわけで、相場に理由を付けて納得すると・・・納得しちゃってるだけに修正が効かず、ろくな事がないかもですね(笑)。

 「株は美人探し」とも言いますが、そこで様々な上がる理由を探す事に執心して「自分だけの美人探し」をしてみても結局のところ、後から他の大勢が「美人だ!(買う)」としてくれなければ上がらないときます。それならいっそ、今、皆が「美人だ!」と言っている銘柄を見つけて、2番目に買いに行けば良いくらいの姿勢(気持ち)の方が楽で良いとも言えます(笑)。

 さて金先物(大阪)、誰?が何故?買うのかは分かりませんが、今、皆が「美人だ!」と言って騒いで久しい状況ではあるようです・・・今後の行方は?

 1982年3月東京金取引をスタート・・・以来のヒストリカルを必要としましたが、現時点、取れたヒストリカルデータは2010年1月以降のみだった事で、大枠のカウントとして楽天証券より下記を参考としました。
大阪金(旧東京金)ロングチャート (rakuten-sec.co.jp)

 ★現在は1999年9月1,000円割れ水準からのスーパーサイクル(III)波、それを構築するサイクルV波が進行中と考えます。なおサイクルIII波2013年4月5,078円にて終了、以降は2018年8月4,112円まで約5年強の間、大きなトライアングルを描きサイクルIV波は完了したと考えます。

 2018年8月18日4,112円以来のサイクルV波について、プライマリー①波⑤波により上昇が構築されると考えます。2020年2月26日5,913円にてその①波を、同年3月17日4,876円にてその②波をそれぞれ完了、現在はプライマリー③波が進行中と考えます。

 インターミディエイト(1)波(5)波により構築されるこの上昇の波は現在、その(3)波が進行中と考えます。なお(3)波に入り、そのチャネルラインの傾きが変わり(青色のチャネル→赤色のチャネル)上昇速度が増している事は、このカウントを支持する証左と考えます。

 なお現在の11月1日9,743円は仮想①波×2.618=③波(9,591円)、(1)波×1.786=(3)波(9,702円)を満足させており、限られて調整局面はいつ訪れてもおかしくないと考えます。

 さて、もう少し(笑)。2021年3月5日5,852円以来について、インターミディエイト(3)波が進行中と考えます(既述)。この波はマイナー1波5波により描かれる上昇、現在はその3波までの行程を走り終え、4波入りしたか、否かを占う局面と考えます。

 というわけで・・・現在地について、一応の目処が立ちました。スーパーサイクル(III)波中サイクルV波、これを構築するプライマリー③波インターミディエイト(3)波、その波におけるマイナー3波までの行程を走り終えた(終えつつある)と、まずはそう考えます。

 ★言わば・・・東京を出発して新大阪まで来ましたが、今後は京都辺りまで逆戻りする可能性(4波)。だがしかし、その後は新神戸を目指すだろう5波にて(3)波完了。(4)波の調整は再び京都辺りまで引き返すも、(5)波の上昇はその先々、岡山~広島に到着、それは③波の終了を暗示

 さて・・・ここまで来てまだ博多はまだその先ときますが、いつ迄、何処まで行くんだ?ともなりますか。「時間」という要素からは・・・この先、2024年10月2025年8月2025年10月11月2026年5月が注目月として挙げられます、ご参考。

 さて「現在」について、仮想(3)波4波進行中とまずはそう考えます。

 ★現時点の戻り高値9,605円は、直近の下落幅(9,743円~9,383円)に対する61.8%戻しJust。安値9,383円以降は衝撃波と見受けられる事から、もう一度の高値トライの可能性を想定(4波エクスパンディッドフラット=シナリオ.1)。

 目先の展開では9,543円~9,530円は強いサポートバンドも、下限ブレイクでは9,494円、そして9,468円~67円9,436円~30円はそれぞれ反転~上昇の可能性を内包する強く重要なサポート(シナリオ.1)。

 それでも上記下限(9,430円)ブレイクはシナリオ.2を暗示する色濃いサイン、限られた調整の始まりに留意を。

 総じて・・・今後、この先々、9,000円割れ水準からは押し目がスタンスが有効と個人的にはそう考えますが、さて?

(長浜-株式寅さん)