「ナスダック」エリオット波動分析-No.13(2020-08-27-16:15)

 今は昔・・・1996年12月、世の中の全てを知る男と揶揄されたカリスマ、アラン・グリーンスパン氏がこう言うわけです。「現在の株高(一説には債券市場に対する警鐘とも)は、根拠なき熱狂だ」と。と言いましても・・・当時のニッポン株はバブル崩壊ですから、海の向こうの「景気の良い話」はどこ吹く風・・・翌年(1997年)には山一證券の自主廃業に続く、一連の地獄の一歩手前だった事に(笑)。

 振り返りますと・・・確かに調整は挟むのですが、その後の米国株式市場は「それが何か?」の勢いで上げていきます。ニッポン株での記憶の方が解り易い?、1997年1998年に金融不安はそのピークに達するものの、その後は「ITバブル」と呼ばれる、ソフトバンクを旗艦銘柄とした一部(ハイテク株)の株高にて日経平均は12,700円台から20,000円超えまで上昇、この世の春を謳歌した銘柄多数でしたね(笑)。

 そんな中、ひっそりとNY-Dowは2000年1月に$10,750にて天井を付けるものの、当該指数であるナスダックはその後も上げ続け、同年3月に5,132pの大天井を付けるに至りました。当時のニッポン株は・・・某新聞社がこう考えたかどうかは定かではありませんが・・・「そうだ!日経平均にハイテク株をたくさん採用すれば、上がるぞぉ~!」で、採用銘柄を大幅入れ替え、その後に大いなる物議を醸しだしましたね。世の中は、結果で後から正論を言いますからね(笑)。

 あとは・・・言わずもがなの崩落、面白いもので良い時も悪い時も材料は後からついてくるもの。今や「9.11」と称される世界を揺るがす大事件が勃発するのはこの翌年(2001年)の事でした。

 当時、この高値(5,132p)にてグランドスーパーサイクルの全行程を走り終えたのではないかと考えましたが・・・2009年3月には「意外な?」反転を示現、以来の上昇は今日まで至っています。ある意味、今、最も熱い市場と言えるかも知れませんね。

 仮に上記のチャートラベリングが正しいのであれば現在は、2002年10月1,108p以来の(Ⅴ)中Ⅲ波が進行中と考える事になります。

 なおalt.countは、2009年3月1,265pが(Ⅳ)波完了点、以降の上昇をもってして(Ⅴ)波の全ての行程を走り終えるとしています、念のため。

 上記は2009年3月9日1,265p以来の上昇、サイクルⅢ波についてラベリングしています。この波は、一つ下のクラスであるプライマリー①波~⑤波により構築されると考えます。

 上記カウントが正しいのであれば、連日の高値更新から受ける印象とは裏腹に、長きにわたる上昇局面の、その最終局面(あくまで大局観です)と考える事になります。

 しかし・・・羨ましいほどに上がる株価指数ですねー。何を根拠としたとしても、結果、買って持ってりゃ儲かっちゃう?(笑)。いや、それが最も難しい事とも言えますが・・・遠く海の向こうでは「カブハデスネー、コレヲミテ、コウヤルトモウカルンデェース、オシエマショーカ?」といった自称大先生続出?でもないですか(笑)。

 さて現在は、3月23日6,631p以来の⑤波(3)波が進行中と考えます。この波は1波~5波により構築され、7月24日10,217p以来はその最終波である5波が進行中と考えます。

 この波自体もⅰ波~ⅴ波に細分化され、その「最低限の行程」に従ってラベリングしたものが上記チャート。無論、更なるエクステンション(波の延長)を起こすケースもあるため、目先の展開では「割る所を割らない限り、上昇継続を担保」と出来ます。

 目先の展開では11,239pが最初の重要なサポート、この下で11,009pが挙げられます。これらを守る限りにおいて、この上昇の完了ポイントは「まだ先」と出来る反面で、ブレイクダウンは「(3)波完了~(4)波スタート」を暗示する最初のサインと考えます、留意を。

(長浜-株式寅さん)

「ナスダック」エリオット波動分析-No.13(2020-08-27-16:15)」への2件のフィードバック

    • 長浜英信

      おはようございます。
      そうですねー、「最低限の行程」なら、9月半ば~10月辺りに「ご苦労!よー来たな、まっ、座れや」があっても良いカウントですね。
      でも現実は、そこまで行かないか、もっと行ったりしますよね(笑)。
      思い込みナシで、「そんな感じ」くらいで行けば大怪我はしなくて済むかもですよね(笑)。

      大事な事は、盲目の強気(これは恐らく、この先に訪れる可能性)に捕らわれない事かもですね。

コメントを残す