NY-Dowエリオット波動分析No.379(05/24-18:38)

 世界は「戦争」という名の混沌の中にどっぷりと浸かっており、それはある意味で、「今」も全く同じ事が言えるでしょうか。誰もが知る世界大戦の他にも、数限りない「戦争・紛争」が巻き起こっており、皮肉ですがその都度、様々な技術革新や経済の発展が起こってきたとも換言出来ます。NY-Dowの歴史は戦争の歴史とも置き換えられ、蒸気機関の利用から鉄道・航空機・造船などはその権化とも。またその一方で、資本主義経済の発展の歴史そのものとも置き換えられるでしょう。

 アメリカとソビエト、「冷戦」という言葉が死語になって久しい現在ですが、1920年代にそのソビエトで資本主義経済の繁栄を予見した人物がいました。経済サイクルの波で有名なコンドラチェフ氏、彼は、景気の波は駆逐される事なく再生し続けるだろうと結論付けていました。だがしかし・・・当時のソビエト政権では「資本主義経済の行く末は没落」が盛んに指摘されていた時代。時の指導者、スターリン氏は彼を危険人物と見なし、1930年には逮捕。その後、1938年には銃殺されてしまいます。しかしながら結果は・・・彼の予見した未来が脈々と具現化され続け、今日に至った事になります。

 超長期スパンで見るNY-Dowは今月、$35,091の最高値をマーク。今から遡る事二十数年前、1996年には僅か$6,000を超えた水準で「根拠なき熱狂」とされ、まことしやかに「NY市場バブル説」が語られていたものです。これはある意味で、日本の10年国債にも当てはまるかも知れませんが、20年前から延々と「弾ける寸前」とされ続け・・・そして今、それは誰も言わなくなりました。

 留まる事を知らないNY-Dowの今後は果たして・・・ちなみにここ20年近くは、これまでの株高の原動力と見られた「表立った戦争」は行っておらず、この意味では賛否両論のトランプ前大統領は偉大な?大統領だったのかも知れませんね。

Outlook・・・スーパーサイクル(V)波進行中、2009年3月$6,469以来はⅴ波⑤波進行中と考える。

 さてエリオット波動で見るNY-Dowは毎度の事ながら、1932年7月安値$41.22以来のスーパーサイクル(Ⅴ)波、大局的にはその最終局面と指摘出来ます。ただし規模の大きな波の最終局面、それは明日・明後日に天井を・・・をという事でもなく、そう言いながら延々とかつ脈々と上昇が継続しています。我々の記憶に新しい「リーマン・ショック」はそれでも、当時の資本主義経済を揺るがしかねない出来事ではありました。が、「事実」はその全てを跳ね返して上昇を継続しているこの波を、サイクルⅤ波プライマリー⑤波と考えます。

 さてこの「超長期チャート」で注目できる点について、世界の貿易を3分の1にしたと言われる世界大恐慌、その際にマークした安値$41.22から$194.4に至った最初の上昇、サイクルⅠ波の上昇率371%と関係を保ち得る局面で、比較的大きな屈折ポイントを迎えている事が挙げられます。

 いわゆる「株の死」と呼ばれる停滞期は、仮想Ⅰ波×2.618=仮想Ⅲ波を満たしたタイミングから起こりました。他方、有名な暴落「ブラックマンデー」は、いわゆるⅠ波Ⅴ波を満たした際に起こっています。これらが全て「偶然」の産物であり、株式市場の動きはその時々に生じる、アットランダムに起こる「出来事」に左右されるという考えを主張されれば、そこに交わりを見つける事は困難ですが・・・。

 さて現水準について、ブラックマンデーはもとより、リーマン・ショックをも経てまだ上がるときます。もはや、NY市場をバブルだなどと言う者はいません。が・・・今一度、$41.22以来の「上昇率」に注目すると、現在の高値水準はサイクルⅠ波Ⅲ波のネット上昇率×2.618=サイクルⅤ波の比率関係が見いだせつつあります。

 世界を揺るがしたリーマン・ショックも凄まじい下落と記憶されていますが、昨年2月末から生じた暴落もその規模こそリーマンショックには及びませんが、ショッキングな急落ではありました。今から後講釈をすれば、「新型コロナショック」とでも呼ぶべきなのでしょうか・・・。

 エリオット波動的にはプライマリー⑤波インターミディエイト(4)波とのカウント、それは昨年3月23日$18,213にて完了。リーマン・ショック後安値$6,469以来の50%押し水準を試し、返った事になります。さて・・・仮にココまでのカウントが正しいのであれば、現在の上昇は$18,213以来について(Ⅴ)波中Ⅴ波、その➄波(5)波進行中と考える事になります。

 さてココで話は少し横道に逸れますが、数年前に「世界で生み出される1年間の富の82%は、1%の富裕層に集中している」と試算された事がありました。我が国、ニッポンでも数年前から「勝ち組・負け組」といった言葉や、あるいは最近になって「格差社会」などといった言葉で揶揄されるように、上記の事柄はあながち、的外れとは言えないようです。またここにきて、100年前に自らの命を賭して「資本主義経済の終わりなき繁栄」を主張したコンドラチェフ氏、もし今、彼が生きて現状を見た時、何と言うでしょうか。

 折しも今年のダボス会議(世界経済フォーラム)で、フランスの大統領マクロン氏は「格差社会を増長する資本主義経済は、もはや機能していない」と断言、社会秩序のリセット、「グレート・リセット」を提言しました。一つは環境問題、そしてデジタル革命、貧富の格差の是正だとは言うのですが・・・今一つ、具体的にそれが何なのか?についてワタクシ如きでは理解に及びません。ただここで「デジタル革命」とのテーマについて、そう言えば菅総理の所信表明演説の際、デジタル庁の新設を述べていましたが、それは昨年の事・・・ん?。

 さて果たして、この「グレート・リセット」というものが具体的に何を指しているのか・・・何をどうリセットするのか。表面上の言葉面は「環境面ではCO2削減への取り組み」ですとか、格差是正に対しては「これまでの株主偏重の資本主義から、ステークホルダー資本主義(顧客・従業員・地域社会に貢献できる・・・)へ」といった、分かったような分からないような聞き心地の良い言葉になっています。だがしかし、これまで培ってきた資本主義経済とは違う資本主義経済?それは・・・何主義経済の事になるのでしょうか。

 さて、株価と材料はいつも鶏と卵・・・どちらが先でどちらが後かは後学の方々にお任せするとして、エリオット波動の見地からは常に株価に優位性を持たせます。いわゆる「材料は、後から付いて来る」を地で行くわけですが、何やら昨今の「コロナ騒動」から「グレート・リセット」という流れは今後、この先々、ナンチャラ・ショックを連想させるに十分な予感がするのですが、それはワタクシの気のせい?(笑)。

 2020年3月23日$18,213以来について、➄波(5)波が進行中と考えます。それはマイナー1波5波により構築され、現在は昨年10月30日$26,143以来、5波による上昇局面と考えられます。ミニュエットⅰ波ⅴ波により構築されるこのステージは現在、そのⅳ波が完了したか、あるいは継続中かを占う局面。

 目先の展開で重要なレジスタンスは$34,472、$34,709~$34,744が挙げられ、この上限に上値を阻まれる限りにおいて再下落の可能性を内包すると考えます(シナリオ.1)。

 その反面で上記上限をブレイクアップ時では$35,572、$35,677~35,709円トライの可能性を念頭(シナリオ.2)、ただしこのケースではその先の急反落に要注意。

 さて・・・「NY-Dowの繁栄が、終わるわけないではないか!」の意見はその実、ここまでの過去90年間、間違った事がない事実。それでも先々、この上昇は継続的に進行するというカウントはalt.1(シナリオ.3)。今後に付ける高値は(5)波3波、そのⅲ波だよとする考え、留意を。

 久しぶりのNY-Dow、エリオット波動分析でしたが、与太話込みで随分、長くなりました(笑)。

(長浜-株式寅さん)

NY-Dowエリオット波動分析No.379(05/24-18:38)」への1件のフィードバック

  1. harmony 返信

    貴重なダウチャート、大変なご苦労を
    お掛けし有難く感謝申し上げます。
    順調に上昇して来たダウですが今夏
    思いがけない下落が待っている事をいち早くお伝え頂き有難く感謝致します。

コメントを残す