225先物 エリオット波動分析No.97(10/10-22:00)

 時は1981年、海の向こうの大統領、レーガン氏が高金利政策をとってくれるんです。「アベノミクス」の語源となった経済政策、レーガノミクスの展開は結果として「双子の赤字」を増大させる事にはなるわけですが、それでも当時の我が国ニッポンにとっては神風のような政策。

 平たく言えば強いドル、ドル高政策。これがニッポンに齎したのは空前の「輸出主導型経済」、今では夢の響きの言葉ではありますが・・・(笑)。アメリカの双子の赤字・・・財政赤字と貿易赤字、このうちの片方、貿易赤字の大半を膨らませたのはニッポンでしたね。いわゆる「貿易摩擦」という言葉が生まれました。

 時は1985年9月、「このままのドル高、やべぇーよ」から先進5か国の偉い人がニューヨークのプラザホテルに集結、開催された会議で合意に至ったのが協調介入によるドル高是正、これがのちに言うプラザ合意。ニッポンからは「ウィッシュ!」でお馴染み、DAIGOのおじいさん、竹下登氏が出席。渋々ではありながらも、日米間の関係是正を考慮すれば、「御意」の一言。

 急激な円高はニッポンを一時的な「円高不況」に陥れますが、それに対応する日銀の金融緩和は当時、効果が絶大でした。輸出がダメなら輸入しな!というわけで輸入業者の増大、海外旅行ブームに世間は沸き立ちます。金融緩和により金余りとされたお金は当時、土地に向かいます。値下がる事のない土地、それは土地神話とも呼ばれ、地価はもはや一般の人々に手の届かない水準まで値上がり、投機の手段となりました。

 またその一方で賃金の安い国、当時のアジア諸国に続々と工場を移転する企業が現れます。いわゆる「富の再分配」とも言えるこの構図は、のちに「バブル」と呼ばれるニッポンの空前の好景気について、来るべきして来たもの、なくてはならなかったものとの評価をさせる、数少ない証左と言えるかも知れませんね。

 さて、バブルと呼ばれた当時の株価の水準を知る人はいますでしょうか?何処からがバブルかといった、細かい議論はあろうかと思いますが、現時点の水準は既に、バブル経済真っ只中であった日経平均の「水準」に肩を並べている事にはなります。

 ちなみに・・・ブラックマンデーと呼ばれる暴落はこの時期に起こっていますが、先進国の株価の中で最も早く高値を更新したのは我が国ニッポン、当のアメリカはその回復に2年間の時間を要しています。当時、株を買ったのは個人投資家と言われており、世界経済はニッポンの個人投資家に救われたとの評価もあったくらい、我々ニッポン人は強かった(笑)。

Outlook・・・Ⅱ波Ⓑ波進行中と考える。
注目日・・・10月12日13日15日

 さて、週末の与太話をしてしまいましたが・・・こう考えますと「バブル」というのは株価水準ではなく、我々が無条件でパァーになれる空気感の事ではなかろうかと、そんな事を想う今日この頃。良くなる明日を信じて疑わない、多少の失敗はすぐに取り返せるだろうとの楽観の台頭、これが社会全体に広がる日々、それがバブルではなかろうかと。

 よく、株の上昇=バブルの到来と揶揄する方もいらっしゃいますが、恐らく我々が「バブル」という言葉を記憶している間は、その崩壊の恐れを記憶している間は訪れないのかも知れませんね。

 そんな楽観論の蔓延が今後のニッポンに訪れるのかどうかについて、少なくとも現在の雰囲気から想像し難いのは事実ですが、歴史は必ず繰り返します。我々世代の感覚では想像し難くても、冒頭のレーガノミクスという言葉を知らない世代、アベノミクス以降に株を始めたといった世代、それは若い世代の人達が作っていく世界なのでしょう。愛しのニューバブル、我々世代は陰でこっそり楽しめればそれでイイです(笑)。

(長浜-株式寅さん)

225先物 エリオット波動分析No.97(10/10-22:00)」への4件のフィードバック

  1. 全速ターン

    お疲れ様です,
    週末は与太話と、、
    週足チャート、日足チャートが参考になるね!
    最近デイトレは 舟券に浸かっている、「鳴門オールレディース」
    株もどちらかに動けば(参戦)よみがえると、、、

    • 長浜英信

      ありがとうございます!
      YouTubeを意識してちょっと凝ってみたら、作成に4時間半かかっちゃいました(笑)。
      是非、YouTubeの方にもコメントをお寄せくださいね!

      この世相では、仮に今後、株が30,000円になったとしても、我々は「馬鹿になって、浮かれらないのかも」とか考えたら、バブルって・・・的な。
      今日はそんな与太話でした(笑)。

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