我々は何かと理由を付けたがり、「どや!」という構図を求めます。これはもはや本能であり、これが悪いという事は断じてないかと。ただ前回も指摘したように、世の中の物事はそう単純に一つの原因と結果が結びつかないという現実。すべてを科学的に解き明かす事に意味がある世界、いわゆる「学問の世界」ではそれが至上命題だと考えますが、株式市場では必ずしもそうではないとも。
最近の株式相場の行方を占う、最も大きな材料とされているのは米国の大統領選挙・・・でしょうか。しかし冷静に考えますと、どちらが当選すると株が上がるですとか、下がるですとかの話に直結するのか・・・正直な意見として、そこがさっぱり分かりません(笑)。
言わす人に言わせれば、保守的な印象を強めるバイデン氏よりは、積極的な印象の強いトランプ氏、米国経済を考えればトランプ氏が良いという意見もよく耳にするところ。
かたや、日々のトッポイ言動や行動が目立つトランプ氏を毛嫌いする意見も多く聞きます。
更に話が進むと、もはや世界の各国が、どちらが自国にとって都合が良いのかなどといった角度から議論が行われ、お二人の行方をもっともらしく占う方々も多くいらっしゃるようですね。
株(相場)をやり始めた人々が最初に陥りがちな罠の一つとして、株(相場)は「実体経済の先行指標」なる、聞こえの良い知的な言葉が挙げられます。この概念(言葉)は我々の知識欲、自己顕示欲を十分に満足させる言葉であり、更に他の者と自分とを、無意識に上下に分ける「線」を引く事が出来るでしょう。難しい新聞を読んだり、世界の情勢を知る事で確かに、満足感に繋がる何かに心当たりがあります。
しかしそれは、もしかすると「学問」を学ぶそれと言い換えられるのかもしれませんね。結果は問わない・・・知る事に意義があるといった考え。自らが「現状」を説明し得るメカニズムに納得し、かつそれを知る事で満足感を得る事が至上命題であれば、そこには大いなる意味を見出す事が出来ます。
だがしかし・・・もし自らの目的がそこでないならば、4年前の白熱した議論が株式市場を占う上では実質、ほぼ無駄であった記憶を掘り起こしてみる事も悪くないかも知れません。勿論、既述のようにそれ(議論)は目的によっては大いなる意味がある事を否定しませんから、あくまで自らの目的によるところ(笑)。
さて現状、大局観としては3月安値15,860円以来の戻り(上昇)最終局面、6月15日21,330円以来は最終波動がダイアゴナルトライアングルを描いていると考えます(既述)。
細かい事を今、横に置けば・・・目先は23,000円台前半を試してから再上昇か、あるいはこのまま上昇が描かれるかの分水嶺的なタイミングと考えます。しかしそれは何れにしても、先々の比較的大きな規模を持ち得る急落局面直前の動き、その当てっことも換言できるでしょうか。
大統領?んなもん、どっちでもイイですよ(笑)。あっ・・・最後に本音が・・・(笑)。
(長浜-株式寅さん)