「で・・・どんだけ待てばイイんすか?」は、2007年当時に強く感じた思い。
怖い先輩曰く、「株はな、強いヤツを買う。ホントに強ければよ、翌日は買い気配だからそれを買い増しして寝る・・・まぁ、後は適当に売ればイイんだよ」と。なかなか荒っぽい教えでしたがそれは当時、意外と的を射ていて、そんなやり方が一番儲かった時代。調子に乗ったモン勝ち、我慢したモン勝ち、モチモチ大作戦が最強の時(笑)。
ディーラーの慣用句として「1カイ2ヤリ」という言葉がありますが、これは「1を買って、2を売る」という意味。いわゆる「チャチャっとコース」の極論ですが(笑)、これは意外と普通の事。しかし「今」はそれじゃダメだと、怖い先輩は居酒屋でうそぶきます。それは結構な時間、効力を発揮しましたが、しかしそんな「お気楽極楽の時」が永遠に続くはずもなく、当然ながら終わりを迎えるわけで・・・。
株屋関係者にとって忘れられない日の一日は?と聞かれれば、恐らく多くは「1月17日」を挙げる方も少なくないかと。1991年1月17日は湾岸戦争の開戦、1995年1月17日は阪神淡路大震災、そして2006年1月17日はライブドアショック(ホリエモンショック)が起こります。実はこれらは必ずしも「即暴落」を招いたわけではなく、平たく言えば「相場が変わった」とできる転機の訪れを色濃く暗示した事になります。
事実、湾岸戦争の開戦当日、相場は既に前年(1990年)8月以来、その火種であるイラクのクウェート侵攻を機に暴落の一途を辿っており、むしろ開戦を機に「短期決戦」の見通しの下、前日比900円高と暴騰しました。もっともまぁ、そこから先が「地獄の始まり」なわけですが・・・それはまた後日、別の機会にでも(笑)。
阪神淡路大震災の当日は、信じられない位に無風。それは数日間、続きますが、被害状況が次第に明らかにされるにつれ深刻さが増し、翌週の月曜日(1995年1月23日)に約1,000円幅の大幅下落が示現します。が・・・ここから不思議な事が起こります。何故か、先物の下値を強烈に買い支える動きが鮮明になり、市場には様々な噂が飛び交います。それは後のベアリングスの倒産に繋がる大事件の予兆だったわけですが・・・この話もまたいつか、機会があれば改めて。ちなみにこの真相暴きには当時、「怖い先輩」が絡んでいたりしてとても面白いのですが(笑)。
そして2006年1月17日ライブドアショック・・・これは前者2つに比べれば「小さな出来事」に感じられますが、「相場が変わった」という意味合いではある意味、最も大きかったかもしれません。
前日(16日)時点でライブドアが証券取引法違反にて強制捜査を受けた事が始まりで、翌日(17日)の相場は大幅下落となります。16,200円程度だった225先物は2日間で15,010円を付ける事になりますが、正直、それ自体はそう時間をかけずに元通り・・・どころか、同月内には高値を更新します。問題は・・・相場が変わった事。
いわゆるマザーズに代表される値動きの速い小型株は、もはや常に薄氷を踏むような状況となり、傷が浅いうちの投げ損ないは、気が付けば売り物。強い銘柄を買って、翌日の買い気配を買い増しするとほぼヤラレ(笑)。仕舞いには強いトコロを買うと高値掴み・・・。それまでの「儲かるやり方」が俄かに通用しなくなります。
怖い先輩の経験値は尋常でなくて、当時で既に20年近く。過去の経験則からその年の丁度今頃(5月)、「ちょっと待ってみ。相場が変わったから元に戻るまで、暫くは株数を落として無理すんな」といった事を言ってました。確かにその通りでしたが、「で・・・どんだけ待てばイイんすか?」と感じながらも相場はすぐに元通りになる事はなく、その後の先々には「リーマンショック」が待っていました。
さて昨年の1月17日は別段何もありませんでしたが、2月16日30,720円から「相場が変わった」のは事実。早いもので1年以上の時間が過ぎていますが、どんだけ待てば良いのやら。まだ、もう暫くの間は「無理をせずに」とはなるかも知れません・・・連休中の与太話ではありますが(笑)。
Outlook・・・.b波中x波進行中と考える。
注目日・・・5月6日、12日、18日、23日、24日、30日
4月26日25,970円以来について、e波中.b波が進行中と考えます。それは3波動構成により先々、27,880円~890円程度を試したとして自然と考えるものの(シナリオ.1)、既にCMEでは27,380円をも超えている事から事実上、シナリオ.2の可能性を念頭。
なお、このケースでの考え方は「4月12日26,240円以来、.b波エクスパンディッドフラット進行中」が最もフィットすると考えます。
25,970円以来は原則として、3波動構成のリバウンドを描くと考えます。それはダブルジグザグ(a–b–c–x–a–b–c)、あるいはalt.3に挙げたダイアゴナルトライアングルを想定します(この場合、前項alt.1)。
★何れにしても現在は、27,380円~26,600円(26,560円)の下落に対する戻り(b波)と考えられ、それは27,060円~070円、あるいは180円~210円を限界として再反落を描く可能性を念頭に置きます。
★その反面で休み明けにそれでも27,210円を超えるならば(CMEで既に27,400円を付けていますので、事実上、こちらか)、それは26,560円にて調整完了を暗示する最初のサイン。目先は27,460円~470円が強くかつ重要なレジスタンス。
★突っ込み待ちに、突っ込みナシですか・・・明日は高寄り後、気難しそうですね、こりゃ(笑)。
(長浜‐株式寅さん)