225先物 エリオット波動分析No.221(12/30-16:17)

 普段、「チャート以外はカンケーねぇー!」と言っているワタクシが言うのもナンですが、今年の株高ほど世相とかけ離れた年も珍しいですね。これだけ暗い世相の中、誰も株など見向きもしていないわけで、別段、株式ブームが到来したようにも感じられません。

 いつかは27,000円、32,000円という水準への回帰は予見していましたが、世間様の誰も買っていない中で年内に27,220円マーク。テクニカル的にこの可能性を感じたのは、11月3日(金)の夕場まで待たなくてはなりませんでした。ん?誰も買っていない?いや、お一人様、お買い上げのお得意さんがいましたね・・・そう、日銀(笑)。

 日銀のETF買いについて、賛否両論はあろうかと存じます。ワタクシ個人も、出来る事であれば完全な自由市場、「公的な支配力の関与は、悪である」という正論に一票を投じたいところ・・・ですが、それはもはや無理からぬところ。

 そもそも日銀が買うずっと以前から、公的資金(年金)という名のもとに、1990年代から延々と「公的な関与」は続いています。バブル崩壊を起こして年月が経ち、「ジャパンプレミアム(日本の銀行は国際的に高金利を課せられた)」という言葉が横行していた時代、株価に銀行・生保が潰されるという時代が本当にありました。未曾有の不良債権問題がニッポンを襲い、恒常的な閉塞感が漂っていたものです。

 それが一段落した21世紀、気が付けば誰一人、その脱出の方法を知らない「デフレ」という地獄が訪れました。株式資産を全資産の10%程度しか持たない国民性に、「貯蓄から投資へ」のスローガンは響きませんでしたね。規制緩和、機動的な財政出動、異次元的な金融緩和、この3本の矢をもってして企業収益を拡大しながらの成長戦略を打ち出した政府でしたが、思うようなデフレ脱却には至りませんでした。モノが値上がりをして、給料も上がるどころか・・・この期に及んで生じたコロナ問題で、3歩も4歩も逆戻りした今年、株高だけが希望の光。

Outlook・・・サイクルⅠ波プライマリー⑤波進行中と考える。
注目日・・・1月5日12日19日

 さてこの株高について、エリオット波動からはサイクルⅠ波プライマリー⑤波が進行中と考えます。

 一昔前までは、ニッポンの株高=外国人投資家の買いという構図でしたが、アベノミクスへの期待買いが終わるといつのまにか、外国人投資家は売りに転じていました。その「きっかけ」は、原油安からのサウジアラビアの売りから始まったように記憶していますが、何れにしても以前のように日本株を買ってくれる事はなくなりました。

 それでも株が高い・・・これを支えているのは言うまでもなく日銀のETF買いで、それは2017年半ば頃から「買い一手」になっていきました。現在もこの構図は変わっていませんが、今年10月まで、約10年ぶりに1兆円超の買い超しに転じていた個人投資家を見た際は、「これこそが、安倍さんと黒田さんが求めていた答えの一つなのか!」と感じたものですが・・・12月現在、安心してください!売り超してます(笑)。 

 3月16日15,860円以来がプライマリー⑤波であるとして、このステージはインターミディエイト(1)波(5)波により上昇が描かれると考えます。現在は6月15日21,330円以来、その(3)波5波による上昇と見受けられ、それはミニュエットⅰ波ⅴ波により構築されます。現在はそのⅲ波最終局面という勘定が現行カウントという事になります。

 さて・・・仮にこのカウントが正しいのであれば、2021年(4)波による乱高下はあれども、その先々には(5)波により32,000円を試す上昇局面が訪れるかも知れませんね。いつかどこかでを前提に、現水準と大きく乖離する水準を指摘しても、そこに大きな意味は乏しいというのがワタクシの考え方ですが、年末くらいイイですか(笑)。まっ・・・その前に(4)波を乗り切るのは、かなり骨が折れると考えますケド。

 さて今日は後程、分足分析をモッカイ、挙げるようにします。

(長浜-株式寅さん)

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